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2012年2月28日 (火)

民間事故調なんて要らない

菅首相が介入、原発事故の混乱拡大…民間事故調
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120227-OYT1T00920.htm

 はいはい。 菅さんも一部混乱したことは認めましょう。 だが、その程度で「危険の拡大」とはこじつけがましい。 まず、調査報告書なのに「可能性がある」って曖昧な書き方は何だよ。  「警察にやらせますから」と説明する秘書官もどうかと思う。 目下の大事は電源供給なのだから、リアルタイムで首相が知りたいのは当然でしょう? それに対する回答が「他人にやらせます」じゃ首相が納得できないのも無理はない。 秘書官は「緊急性を話して警察から状況報告を逐一上げさせます」と言えばよかった。

 なぜ、菅さんが混乱したのか。 東電・保安院は全電源喪失後の対策なんてそもそもない。 「そんな細かいことを(中略)ゾッとした」と証言人も、その仕事をどこの誰がすぐやれたのか当時知っていてそれを総理に告げれたわけではない。 官邸内の周りの誰もが原発事故の緊急性とその対応方法および情報収集の手順を理解も準備もしていなかったことが原因だろう。 首相の懸念を理解して補佐するだけの人材がおらず、ただ首相の慌てぶりを冷ややかに(というか原発事故なんか起こるわけないとバカにして)見ているだけ。 これじゃ、首相自身が動くしかなくなってしまう。 総理の体裁を気にしている場合ではなかったのに、それを後からみっともないと笑うのか。

 吉田所長の「私が首相の対応をして」云々のくだりも、東電幹部が(全員)撤退を考えているのではないかという懸念を首相が持っていることを知らなかった故の発言で、首相が所長の人となりを知りたかったのだとわかった今では、彼の理解も得られているはずだ。
 報告書で指摘している「問題」も履き違えている。 「政治トップが現場に介入すること」ではなく「政治トップとオフサイトセンターや電力会社本社との情報共有システムの準備不足」だろうが。 情報を正確に大勢にリアルタイムで共有する仕組みが無かったのだから、誤解も混乱も防ぎようがない。 結局、この「民間」事故調って何がしたいのか。 世論煽って与党批判したいだけでしょ。

>> 追記

民間事故調とやらは、NRC(アメリカ合衆国原子力規制委員会)のことをずいぶんと買いかぶっているようだ。 自国の原子力安全委員会をガラパゴス(キャッチコピー連発している報告書ってどうよ)と卑下しているが、NRCとてミスっていい加減な解釈をする団体である。 諸手を挙げて受け入れるような状況にはない。

参考)
日本の原発事故で米の情報に混乱=NRC文書
http://jp.wsj.com/Japan/node_396776

>> 追記2

一喝された班目委員長が「私としてはもっと色々伝えたかった」「菅首相の前で大きな声で元気よく言える人は、相当の心臓の持ち主」と言っていると報告書にあるらしい。 菅総理が応用物理学科卒の理系で原子力工学にも通じているから、デタラメ委員長は素人騙しが通じないせいで総理の存在を邪魔に思っている、と手に取るようにわかる。 相手がこわかろうが委員長としての自身の仕事だけはちゃんとこなしたのかどうかの部分を報道せずに、菅総理の人格部分だけを取り上げるとはね。 一体何の報告報道だこりゃ。

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