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2013年1月12日 (土)

IT業界からにじみ出る右系思想

 犯罪が起きても、さらに逆効果としか思えない提案を強硬に主張する連中。 さらには、罪のなすり付け合い。

米ライフル協会「残虐な事件はゲームのせい」小学校乱射事件後、初の記者会見
http://www.inside-games.jp/article/2012/12/23/62482.html
米国の銃乱射事件でゲーム会社に広がる余波 ― EAのサイトからは銃メーカーへのリンクが削除される
http://www.inside-games.jp/article/2012/12/27/62593.html

 一部のゲーム業界には失望しつつある。 ゲームというのは現実の模擬体験が骨格になっている以上、善くも悪くも人格形成に影響が出ないはずはないだろう(ゲームで何か得るものがあると思うからこそ熱中する)。 影響ゼロという統計データそのものはまさに信用するに値しないのにもかかわらず、あえてそれを記事に取り上げることが寒い。

米記者が銃犯罪とビデオゲームの相互関係が無いことを示す比較データを公開
http://www.inside-games.jp/article/2012/12/18/62341.html

 このような作為的に仕込まれたニセ統計で自分たちの嗜好を守ろうとするのは、「事件被害者は運が悪かっただけ」「俺はゲームで楽しく遊び続けたいんだ」という大前提のもとに都合のよいデータを揃え、それを広めているとしか思えない。 そういう輩は、体や自分の周りの社会がボロボロになっても、現実の受け入れを拒否することになる。 先の銃メーカーと何も変わらない。

消費者団体もゲーム規制に反対する公開書簡を副大統領に送付・・・銃乱射事件を受け
http://www.inside-games.jp/article/2013/01/12/62893.html
国際ゲーム開発者協会が銃規制問題を巡り副大統領に公開書簡・・・暴力ゲームは現実の暴力をもたらさない
http://www.inside-games.jp/article/2013/01/11/62880.html

 社会が右傾化する背景とは何だろうかと考えていた。 人を殺すことに抵抗感がなくなっているのには、やはりゲーム代表されるバーチャル感覚に慣れたせいに違いない。 自分に被害者意識があれば理不尽・不条理に訴えても構わないかのような誤った権利感覚というものが横行しているし、ゲーム内ではその行為を許している。 ともすれば、全部ぶちまけてから人生をリセットできるつもりで自殺する。
 そういった現実感の喪失ともうひとつ原因があるはずだ。 IT業界はコンピュータの普及発展と切っても切り離せない。 プログラミングで予定した動作を組み立てること、それがコンピュータプログラマ・エンジニアに求められている仕事。 それをそのまま現実世界に持ち込んで常勝思考(あるいは「勝ち組」)を成立させようとしていないかというのが私の疑念である。
 現実社会というのものは、例え間違っていなくても勝ち続けることを許してはくれない。 それは、人ひとりが生きるために他のひとり分の食い扶持を奪っているという大原則がある以上、社会での成功体験を済ませた人は、より多くの人にその立場を譲るべきだとする暗黙の協定のようなものである。 以前はそれが機能していたはずなのだが、隆盛のIT業界(と昔からの金融業界)にはガツガツとして飢えた人が多いためにその余裕がない。 情報に対する網羅的な見識を持っている反面、方法論にこだわり目的を見失って(勝つことが目的化して)いるように見えるのだ。 「こうやって敵をはめれば勝てる」的な思考ばかりになっていて、その欲の正当化に際限がないことに今、危険性を感じている。

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