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2014年5月 7日 (水)

東のスイスに成れなかった日本

首相、集団的自衛権容認へ決意 NATO理事会で演説
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014050601001690.html

 スイスのような永世中立国が常に正しい立場かどうかは疑問があるが、少なくともロシアを含むヨーロッパに置いてその存在は歴史的に価値を認められている。 スイスはどこにも属さないから独自の軍隊を所持している。 しかし、中立を掲げる以上、どこの国へ対しても侵略はもちろん、先制攻撃の可能性はありえない。 ということは、軍隊といっても実質自衛隊みたいなもので、違いは徴兵制か志願制かという点に尽きる。 であれば、際立つ平和憲法を持つ日本が国際社会に対して独自の貢献を貫くなら、9条を改憲せずにスイス流に自衛隊を徴兵制にする可能性もあったはず。
 ところが、日本の政治家は、我が国を東のスイスにしようとはしなかった。 日本周辺(尖閣、竹島、北方領土)では未だに国境が不安定であり、これを自衛隊を軍隊化したとして一国で防衛できる可能性がないというのが理由のひとつ(如何に戦前の軍国主義者が無謀だったか)。 徴兵制下で国内で世論が分裂すると内乱の危険性が高まるので、国民支持率に直結する直接民主制(首相公選制)の導入などの制度変更の検討が必要になり、改革のハードルが増すというのが次の理由。 アメリカのベトナム戦争への徴兵ボイコットを目の当たりにして、支持率がなければ徴兵制を維持できないと知ったのであろう。 そして、自衛隊で恩を他国へ売りつけたいというのが3番目の理由。 この最後の理由について、自民は事例をあげて説明している。

「国の存立脅かされる」事態とは 中東での行使も想定
http://www.asahi.com/articles/ASG526SMMG52UTFK00W.html

 しかし、これはわかりやすく役立った時の事例だけであって、際どい解釈が必要になる想定や悪用しようとした(内閣や防衛省あるいは現場自衛官が暴走した)時の想定が全く議論されていない。 ありえないというなら、どうしてなのか、具(つぶさ)に説明する義務が改憲派や解釈変更派にあるというものだろう。 説明をしないということは、将来的にさらなる軍拡(例えば自衛隊の国軍化、先制攻撃権の所持宣言)を隠していると見られても仕方がない。
 無手の価値を知っていたのが、本当の武士ではなかったか。 震える口で話をしても見透かされ、震える手で銃や刀剣をとっても相手に当たりはしない。 それを鍛えるのは武道ではなく、もめ事に手を突っ込むリスクを普段から取って平常心を養うことであろう。 電車内での横暴さえ目を瞑る小心者が国の防衛とは笑わせる。

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